マインドフルネスの間 #1
瞑想の始まりと終わりのベルは何のため?
マインドフルネスエクササイズや瞑想の前後に、ティンシャやシンギングボールの音を聞くことがあるかもしれません。
シンギングボールは、日本だと仏具として最初に出会うことが多いかもしれませんが、マインドフルネスや瞑想では何のために、どのような意図で用いるのでしょうか。
Happy Teachers Change the world(邦訳未)という書籍に、このベルについて書かれた部分がありましたので、ご紹介します。
*:getting in touch with our breath
*:呼吸に気づく実践
シンギングボール自体に抵抗感があるかもしれないと感じる方とのクラスでは使わないことがありますが、基本的に私は、シンギングボールを使います。なぜなら、私自身の助けになるからです。
私自身が「今この瞬間」の自分自身にマインドフルに気づく助けになる「大きさ」「重さ」「音」のシンギングボールを選んで使っています。
色も気に入っています。
さて、クラスを始めるにあたり、少し身構えていたり、「こうあらねば」とうっすら意気込んでいたりすると、体にも力が入っているのでしょう、シンギングボールはびっくりするような固い、大きな音で応えたり、逆にほとんど聞こえないような小さな音で応えたりします。
緊張しているときの自分の声のようです。
一方、スティックがどのようにシンギングボールに触れつつあるのか、そしてその触れる瞬間にも十分に気づくことができるような状態のとき、シンギングボールはとてもやわらかく、よく響く音を奏でてくれるのですが、いずれにしても毎回その質感は違います。
実践にご一緒いただく折には、シンギングボールを、瞬間瞬間変化する自分自身の状態にマインドフルにやさしく気付くこと、そしていい悪いというものはなく、ただそのままに気づく態度を思い起こさせてくれる仲間として、一緒に迎え入れてみることも助けになるかもしれません。
文責:清瀬千彰